『ひとりごとは創作の始まり』〜「わたしは全然不幸じゃありませんからね!」, 谷口奈津子(著), エンターブレイン〜

創作の『おもしろい』には、天才的な発想とか、抜群の表現センスとか、斬新な的確さとか、いろいろあるだろうけど、それらはすべて作者の”ひとりごと”からはじまると思う。

『マネたら、もう本人』〜「本人遺産」 南 伸坊(著), 南 文子(著), 文藝春秋〜

幼稚園の頃、担任の先生の似顔絵を描く時間があり、私の絵がとても良く描けていると先生に褒められことがあった。今思えば、お姫様風にデフォルメしたり、へのへのもへじ風に描く園児が多い中、私は少し角張っていて親近感をおぼえる先生の顔をなるべく忠実…

『ウマイとヘタの向こう側』〜「ナンシー関の記憶スケッチアカデミー」ナンシー 関 (著, 編集, イラスト), 角川文庫〜

この世に生きる人は皆、己のプライドを守るため多かれ少なかれ武装している。化粧や髪型、ファッションなどの外観だけでなく、経歴、居住地などその範囲は多岐多様にわたる。また、あからさまな武装をしない、というのもひとつのスタイルだろう。

『思い出上書きバージョンアップ』 〜「見仏記」 いとう せいこう(著), みうら じゅん(著)角川文庫〜

数年前、母親が他界し人生初の大々的な断捨離をした。母は昭和ヒトケタ生まれで物がない時代に育ち、なかなか物を捨てられないうえに思い出の品は取っておくタイプの人だったので、姉と私の幼少時からの図工作品やお出かけ用の靴なども大量に残っていた。

『いつも心にブロンソン ズ』 〜「ブロンソンならこう言うね―マニア・カルト一生相談」みうら じゅん (著), 田口 トモロヲ (著) ごま書房〜

人生につまづいたとき、あなたならだれに相談するだろうか。信頼できるパートナー? 身近な友人? それとも職場の先輩? 膨大にある古今東西の書物に導きを求める人もいるかもしれない。

『ハンドメイドの限界』 〜「ゼロからトースターを作ってみた結果」 トーマス・トウェイツ(著) 村井理子(翻訳) 新潮文庫〜

2025年現在、物価は上昇しているがこちとらに還元される実感はなく、日本はいまだ先の希望が見えない国だが、もし19世紀初頭のイギリスで石炭を掘らなきゃ暮らしていけない人生と交換しろといわれたら(いまのところ)私は断るだろう。